Res4 引用 |
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> 鯖1グレン城下町 > 毎日数千人ものプレイヤーが利用する大都会は、ウロコマンの戦場だ > 「お金ください」 > 今日も彼らの叫びが次々と流れていく > 乞食――人は不様に叫び続けているようにみえるウロコマンをそう呼ぶ > 普通のウロコマンはその通りだろう > だが、一部のウロコマンはそうは思 っていない > 彼らは自身のことをこう呼ぶ――プロウロコマンと > 今日も勇ましく叫ぶ彼の前を、プラチナ装備の男が横切った > 視界を占拠する称号は栄光のミリオネア冒険者、間違いなく大物だ > 走っていく先には郵便局、そして、やってきた方向はバザー方向 > おそらく商品の代金を受け取るつもりだろう > またとない金の匂いを、狩人の優秀な鼻が一斉にとらえる > 「お金ください!」 > 「寄付お願いします!」 > 「おかねちょーだい!」 > 一瞬にして埋まったチャット、だがこれはすべて素人ウロコマンの言葉だ > 金をくださいといっているだけでは、まだまだ > いかに人心を捕らえ、それを己の望むままに操るか――朝日の投稿欄で培ったプロパガンダ技術の全てをぶつける > それができてこそのプロウロコマンだ > 「聖水代がたりません!」 「1Gでいいのでください!」 「駅前です!」 > 用途、必要金額、場所 > 三大要素を全て詰め込んだ一切無駄のない三連投が出された > 画面の右端を童顔のオーガ♂――これは消防と思わせるためのカモフラージュ――がしばし映る > 「うるさい」 > プラチナ男はそういうと、プロウロコマンの前に吸い寄せられた > 見栄っ張りなプラチナ人間の行動パターンなど、予測することは造作もない > プロウロコマンは予定通り支払われた100Gを受け取ると、あたかも喜んでいるかのようにジャンプを連打する > 現在資産4999万G > プロウロコマンの資産は5000万まであと、1万Gまで迫っていた 普通にふいたわ… |